ジョン・ダウランド(1563年~)はルネッサンスを代表する作曲家の一人で、リュート奏者でもありました。現在、100曲近い歌曲が残されているそうです。中でも「涙のパヴァーヌ」は彼の代表曲です。私の手元に、現代イギリスのリュート奏者、アントニオ・ルーリーが企画し他の4名のリュート奏者とともに作った「ジョン・ダウランドの作品集」というCDがあります。それによると、ダウランドは「アイルランド生まれ?」とクエスチョンがついています。彼は宮廷の(=イギリス王室の)リュート奏者になりたかったのですが、「恐らくカトリック教徒だったため(希望が)容れられず、大陸に渡った」と書かれています。デンマーク王室のリュート奏者などとして活躍した後、イギリスに戻り、念願かなってイギリス王室のリュート奏者となりました。ガイヤード(ガリア―ドまたはガイヤルドとも表記)は3拍子の陽気な舞曲で、ダウランドはしばしばガイヤード舞曲を作曲しました。「陽気な」と書きましたが、そこにちょっと哀愁を帯びているのがダウランド作品の特徴かもしれません。「蛙のガイヤード」は私のお気に入りのギタリスト、スコット・テナントが演奏しているCDに入っていたので、それに触発されて練習してみたのですが、お聴きの通り、蛙が陽気にちょっと哀愁を帯びて踊る様子を表現するのは無理でした(泣)。
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